Syndetikon
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Syndetikon (ドイツ語版)は1880年にドイツでOtto Ringという者が発売したチューブ入りの液状膠。処方は残っていないが魚膠と言われており、魚臭いのが不評だった。Otto Ring & Co.社の販売拡大には、キャッチコピー"....klebt, leimt, kittet alles"(万事接ぐ貼る固める)の連呼、新進のグラフィックデザイナーチームと連携して様々なポスター・広告入り切手・さまざまな紙面の広告化・ペーパークラフトを作成するなど、さまざまな広告技法を駆使した。このチームは20世紀初頭にドイツで起こったBuchkunstbewegung(ドイツ語版)(書籍デザイン改革の芸術運動)の立役者のひとつだったおかげで、その一人Friedrich Wilhelm Kleukens (ドイツ語版)がSyndetikonのパッケージデザイナーであることまで記録として残っている。 "Syndetikon"という語は辞書に載り、小説の題名にもなるほど著名だった。一般名化も進んだ。既に1893年の薬局向け処方集の記述では「『アイシングラス』や"Syndetikon"と称する商品は魚膠である。ただし最近のSyndetikonは、単に砂糖と石灰を混ぜただけというしろものが多い」とあり、英語圏でも砂糖と石灰の糊や液状膠の別称のように扱われている。 のちに#UHUをはじめとする合成樹脂系の接着剤に駆逐され、ドイツで"Syndetikon"という商品も単語も忘れ去られた。
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