サバテサイクル
定容分と定圧分を有する理論サイクルのこと。熱の授受がピストン上死点で、最初に行われ、膨張行程の前期で終了する。それ以降は断熱膨張となり、ピストンを押し下げ、下死点で瞬間的に熱を捨てる。オットーサイクルの定容部分とディーゼルサイクルの低圧部分を混合した理論サイクル。自動車用ディーゼルエンジンは、ほぼこれに近いサイクルである。
参照 オットーサイクル、ディーゼルサイクル複合サイクル
ピストン機関の理論サイクルのひとつで、燃焼による熱量の供給について、一部は容積一定のもとで行われ、残りは圧力一定のもとで行われるとしたもの。実際のエンジンとの対比では、高速ディーゼルエンジンのサイクルが比較的近似している。サバテサイクルとも呼ぶ。
同義語 サバテサイクルサバテサイクル
(Sabathe cycle から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 06:24 UTC 版)
サバテサイクル(Sabathe cycle)は、中・高速の圧縮着火機関(ディーゼルエンジン・焼玉エンジン)の理論サイクル(空気標準サイクル)であり、 複合サイクルとよばれることもある [1] [2]。 実際のディーゼルエンジンでは燃料噴射後、着火するまでに着火遅れがあり、 この間に噴射された燃料はシリンダー内に燃料・空気の混合気を形成する。 これに着火すると短期間で燃焼し(予混合燃焼)、等積に近い燃焼となり、 低速機関でない限り、これを無視することはできない。 その後、続いて噴射される燃料が空気と混合しつつ順次燃焼し(拡散燃焼)、 等圧に近い燃焼となる。 この等積燃焼と等圧燃焼の双方を考慮したものが、サバテサイクルである。
- ^ a b 柘植盛男、『機械熱力学』、朝倉書店(1967)
- ^ a b 谷下市松、『工学基礎熱力学』、裳華房(1971)、ISBN 4-7853-6008-9.
- 1 サバテサイクルとは
- 2 サバテサイクルの概要
- 3 関連項目
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