SSBNの出現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 02:02 UTC 版)
V2/A4の発展計画の一つに水密の大型キャニスターに納めたミサイルをUボートで北米沿岸まで曳航し、発射するという物があった。実現はしなかったが潜水艦から弾道ミサイルを発射するアイデアがかなり初期から検討されていた事がわかる。ソ連は1959年にR-11(SS-1B)を改良したR-11FMを開発し、これをズールー型通常動力潜水艦に搭載して、史上初の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とした。その後アメリカで原子力潜水艦(SSN)が開発され、ポラリスA-1ミサイルが実用化されると、このミサイルを搭載するジョージ・ワシントン級潜水艦発射弾道ミサイル搭載原子力潜水艦(SSBN)が1960年に実戦配備される。米海軍のSLBMは、こののちポセイドンC-3からトライデントD-5へ進化している。 SSNの開発に遅れを取ったソ連では、ヤンキーI型とR-27(SS-N-6)が就役したのは1968年になった。また、イギリスとフランスもSLBMを自国の核戦力の主力としており、イギリスはアメリカからトライデントD-5を購入してヴァンガード級原子力潜水艦に搭載し、フランスは自国開発のMSBS M45ミサイルを搭載したル・トリオンファン級原子力潜水艦を運用している。中華人民共和国も独自に開発した巨浪1号SLBMを搭載する夏(Xia)型原子力潜水艦を運用している。
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