SS.10_(ミサイル)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > SS.10_(ミサイル)の意味・解説 

SS.10 (ミサイル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/20 03:45 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
SS.10(MGM-21A)
種類 対戦車ミサイル
製造国 フランス
設計 フランス
製造 ノール・アビアシオン
性能諸元
ミサイル直径 165mm
ミサイル全長 860mm
ミサイル重量 15kg
射程 500-1,600m
誘導方式 有線指令誘導
飛翔速度 80m/秒
テンプレートを表示

SS.10は、ノール・アビアシオンが製造した有線指令誘導方式の対戦車ミサイルである。アメリカ軍での型式番号はMGM-21Aフランス陸軍には1955年から配備された。アメリカでの運用期間は短く、1960年代初頭のみ。1962年の生産終了までに、およそ3万発が製造された。

炸薬量5kgの成形炸薬弾頭を持ち、400mmのスチール合金を貫通できる。

開発

開発はフランスで、1948年から開始された。設計上の第一要求は運用コストが安いことで、1955年当時の価格では、ミサイルが340フラン、操作機が1,750フランであった。1952年に初めての実射試験が行われた。1954年アメリカ陸軍も試作品の評価試験を行っている。1955年に開発は完了し、フランス陸軍に配備された。フランス軍が使用するSS.10という型式は"Surface to Surface"の略で、地上発射・対地攻撃を意味する。

実績

1956年第二次中東戦争の際、イスラエルがこのミサイルで、エジプト戦車を攻撃している。

アメリカ陸軍は、かなり早い段階からこのミサイルに興味を示していたが、実際に調達したのは独自に開発したSSM-A-23 ダートであった。しかし、1958年にSSM-A-23は退役し、SS.10とSS.11の購入を検討した。1959年2月、一時的なSS.10の購入が決定した。1960年1月から配備され、1963年MGM-32 ENTACが導入されるまで運用された。

このミサイルは、ソ連にコピーされ、3M6 シュメル(AT-1 スナッパー)の基本設計となったとされる。

ミサイルの誘導は電動で稼動する翼によって行われ、必要な電力は操作機とミサイルを繋ぐワイヤーから供給される。飛行中に回転することから、翼の制御に必要なジャイロスコープが搭載される。他の有線指令誘導方式のミサイルと同じように誘導操作は非常に難しく、射手には高い練度と集中力を要する。

派生

試作品

Nord-5201
二枚翼型。
Nord-5202
四枚翼型。
Nord-5203
最終試作型。

量産型

SS-10/MGM-21A

採用した国

外部リンク


「SS.10 (ミサイル)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「SS.10_(ミサイル)」の関連用語

SS.10_(ミサイル)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



SS.10_(ミサイル)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのSS.10 (ミサイル) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS