PrPC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:31 UTC 版)
PrPCは、細胞膜上に存在する正常なタンパク質である。ヒトの場合は209アミノ酸から構成される分子量35-36kDaのタンパク質で、1つのジスルフィド結合を持ち、αヘリックス構造を多く含んでいる。いくつかの異なる膜トポロジー型が存在し、糖脂質にアンカーされた1種類の膜表面型と、2種類の膜貫通型がある。機能は未だ完全には解明されていない。PrPCは銅(II)イオンと高親和的に結合する。この意義は不明であるが、恐らくPrPの構造か機能に関係しているのではないかと推測されている。PrPCはプロテイナーゼKにより即座に断片化されるほか、in vitroではホスホイノシチドホスホリパーゼC(PI-PLC)がグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)糖脂質アンカーの開裂を触媒し、PrPを細胞表面から遊離させる。PrPが神経細胞の細胞間接着に機能することや、脳内の細胞間シグナル伝達に関与することが示唆されている。
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