PrPSc
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:31 UTC 版)
PrPの感染性アイソフォームであるPrPScは、正常型のPrPCのコンホメーション(形状)を変化させて、感染性のアイソフォームに変換する能力を持つ。変換された感染性アイソフォームは、今度は別のPrPCのコンホメーションを変化させ、これが繰り返されていく。PrPScの精確な三次元構造は明らかになっていないが、PrPCに多く含まれていたαヘリックス構造の代わりに、PrPScではβシート構造が高い割合を占めているこの異常なアイソフォーム同士が凝集すると、高度に構造化されたアミロイド線維が形成される。このアミロイド線維が沈着するとアミロイド斑になる。個々の線維の末端は、自由なタンパク質分子が結合できるテンプレートとして働き、これによって線維が伸長することが可能になる。感染性のPrPScと同一のアミノ酸配列を持つPrP分子のみが、伸長する線維に取り込まれる。
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