OpenGLの台頭とPHIGSの終焉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/23 08:13 UTC 版)
「PHIGS」の記事における「OpenGLの台頭とPHIGSの終焉」の解説
OpenGLはPHIGSとは異なり、レンダリングのために送信されたオブジェクトを保持しない、イミディエイト・モード(即時モード、直接モード)のレンダリングシステムである。モデルに変更が加えられた場合は、シーン全体をシステムへ再送信することで再レンダリングをおこなうため、プログラマの作業負担は大幅に増えている。簡素なプロジェクトにはPHIGSはより易しく負担が少ない。 しかしながら、OpenGLの低水準APIは、データをグラフィックスハードウェアへ送信する前にCPU側において前処理をしてレンダリング効率を大幅に向上させることを可能にした。例えば、各オブジェクトが実際のシーンにおいて可視であるか調べ、最終的に画面に映るオブジェクトのみを送信することで、カリング処理ができる。こうしたことはPHIGSにおいては非公開とされており、性能の最適化を難しくしている。 低性能なハードウェアシステムがかつてのものとなり、高性能なレンダリングの需要が増すにつれ、OpenGLがより強力な3次元プログラミングAPIとしてみなされ、PHIGSは使われなくなっていった。PEXプロトコルのバージョン6.0では他の3Dプログラミングモデルもサポートしているが、人気は回復していない。PEXはXFree86 4.2.x(2002年)では大部分が削除され、X11 R6.7.0(2004年4月)版のX Window Systemからは完全に削除されている。
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