NTU改修
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 09:05 UTC 版)
詳細は「en:New Threat Upgrade」を参照 タイフォン計画の頓挫を受けて、漸進的な防空能力向上策として開発されたのがターター-D・システムであるが、野心的なタイフォンのコンセプトを直接に引き継いだのがイージスシステムである。1980年代、その成果を含め、テリア・システム及びターター-D・システムに新しい技術をバックフィットして改良・近代化するNTU(New Threat Upgrade)改修が実施されることとなった。NTUプログラムによる、ターター-D・システムへの改修点は以下のとおりである。 海軍戦術情報システム (NTDS)をACDS(Advanced Combat Direction System)に改修 武器管制システム (WDS) をMk 11からMk 14に換装 AN/SYS-2(V)1 統合自動探知追尾システム (IADTS: Integrated Automatic Detection and Tracking System)の搭載 AN/SYR-1コミュニケーション・リンクの搭載: これはSM-2艦対空ミサイルの運用に必須である。 2次元レーダーをAN/SPS-49(V)5に換装。 3次元レーダーをAN/SPS-48Eに換装。 これによって、NTU改修を受けたターター-D搭載艦はイルミネーターの数以上の目標との同時交戦が可能となり、また指揮統制能力も飛躍的に向上した。なお、NTU改修艦は「貧者のイージス艦」と通称されている。 NTU改修はターター・システムまたはテリア・システム搭載艦の一部に施され、ターター・システム搭載艦としては、いずれもターター-D・システムを搭載しているカリフォルニア級原子力ミサイル巡洋艦やバージニア級原子力ミサイル巡洋艦、キッド級ミサイル駆逐艦が対象となった。しかし、これらの艦船はより高性能なイージスシステムを搭載したタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦やアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の就役により、1990年代までに退役することとなった。
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