MTUと通信パフォーマンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/05 02:02 UTC 版)
「Maximum Transmission Unit」の記事における「MTUと通信パフォーマンス」の解説
パケット通信を用いて一定サイズのデータを送受信する場合、パケット長の決定が通信パフォーマンスに影響する。 通信中にデータが破損した場合、検出および再送はパケット単位で行なわれるのが普通である。したがって不安定な伝送路では、小さなパケットに分割して通信する方が、再送の負荷を軽減できる。反面、エラーがほとんど発生しないような伝送路では、パケット長を大きくして少数のパケットにまとめる方が、パケット化のオーバーヘッドを軽減できる。このような理由から、通信メディアは各々の特性に応じてMTUを設定されている。さらに前述のように、カプセル化もMTUを減少させる。 インターネットのようなWAN環境では、パケットが宛先に到着するまでの間に、様々なMTUの伝送路を通る可能性がある。もしフレーム長がMTUを超えていた場合、Internet Protocol(IP)のような上位層は通常、パケットの断片化・再統合を行う。しかし、このようなパケットの再構成はルーターの処理負荷増加および通信パフォーマンス低下の原因となるため、断片化の起こらないパケット長がわかっている場合は、あらかじめパケット長を制限して送信するという考え方もある。ただし、その値は宛先および経路によって異なるため、あらかじめ静的に設定しておくには、何らかの割り切りが必要になる可能性がある。IPv4で断片化した場合、IPv4のヘッダの「フラグ」にて断片化を管理する。
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