METARの内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 05:10 UTC 版)
「定時飛行場実況気象通報式」の記事における「METARの内容」の解説
標準的な METAR には、発表日時、風向風速、視程、降水、滑走路視距離や視程障害現象等の現在天気、雲量、雲高、温度、露点、気圧などのデータが含まれている。また、総降水量や雷、その他パイロットや気象学者が関心を持つカラー・ステート (Colour State) のような情報が含まれることもある。(ただし、日本では降水量を報じることはなく、カラー・ステートという概念もない。) またMETARの最後には、発表時刻から2時間に起こりうる気象の変化を取り扱う TRENDと呼ばれる短期予報が付け加えられることがある。これは、飛行場予報 (TAF) と同じようなフォーマットであるが、TAFと大きく異なるのは、特に重要な変化がない場合、NOSIG(No significant change)が付加されることと、適用時間がTAFの30時間(日本の場合)に対し最大で2時間程度の違いである。日本でTREND報が発せられるのは成田国際空港及び東京国際空港、関西国際空港、中部国際空港の4国際空港である。 TAF は「現在の気象情報」ではなく当該飛行場の「予報」の通報であり、METARとは通報するべき要素は共通するものの、内容がかなり異なっている。VOLMET放送では、METAR と TAF が使われているが、VOLMET放送の放送時間枠の関係から、TAFのうち5群(基本群と変化群4群)を超えた部分は放送されない。 METARは、その基本的な形式がICAO技術規則Annex-3で定義され、世界気象機関 (WMO)では、『WMO PUBLICATION NO. 306 - MANUAL ON CODES』において通報式を定義している(同書Volume I.1 - Part A, Section Aにおいて、FM-15としてMETARのフォーマットが定義され、FM-16としてSPECIのフォーマットが定義されている)。
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