MCTオイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 10:11 UTC 版)
「ケトジェニック・ダイエット」の記事における「MCTオイル」の解説
食べ物に含まれる脂肪分は、「長鎖中性脂肪」( Long-Chain Triglycerides, LCT )と呼ばれる分子で構成されるが、このLCTよりも短い炭素鎖からなる「中鎖中性脂肪」( Medium-Chain Triglycerides, MCT )は、ケトン体の産生量を増やすため、MCTが豊富なココナッツオイルを摂取する場合もある。これらの脂肪を摂取しつつ、タンパク質の摂取を増やしたり、食事における一人前の分量を増やすことも可能。ピーター・ホトゥンロハー( Peter Huttenlocher )が1970年代に開発したMCTオイルを組み込んだケトン食では、全エネルギーの60%をMCTオイルから摂取する。この量のMCTオイルを摂取したのち、腹痛、下痢、嘔吐に見舞われた小児患者も出た。脂肪の摂取エネルギーを45%にした場合、良好なケトーシス状態に誘導できるだけでなく、消化管の不調も最小限に抑えられる。脂肪の摂取比率が90%に及ぶ本来のケトン食、MCTオイルを組み込んだケトン食、どちらも同じように効果的であり、「どちらのほうが続けやすいか」といった議論は問題にならない。 なお、MCTオイルを使ったケトン食は、アメリカ合衆国ではあまり人気が無いようである。MCTオイル自体が他の脂肪分に比べて高価であり、保険も適用されない。
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