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ハリソン

【英】:Harrison, Lou

2008年10月 執筆者: 齊藤 紀子

 アメリカ作曲家カウエルシェーンベルク師事した既存楽器改造含め数多く楽器製作したなかでも、「タッチ・ピアノ」は、アップライト・ピアノハンマー画鋲打ち込んだもので、打楽器的な音質をもつ。アメリカ芸術文学アカデミー助成金グッゲンハイム助成金ロックフェラー奨学金等、多く団体から音楽活動奨励を受け、委嘱作品も多い。委嘱作品中にはエスペラント語による自作テクストに基づく歌曲もある。韓国宮廷音楽中国古典音楽についても学び東洋民族楽器用いた作品も手がけた。ストラヴィンスキーから贈られ20世紀傑作賞やフロム賞など受賞暦、大学等での音楽指導暦もある。1980年代には、ミルズ・カレッジのミヨー記念主任教授やメアリー・ウッド・ベネットの主任教授フルブライト特別研究員などを歴任したまた、かつて助成金受けたアメリカ芸術文学アカデミー会員選出され、ミルズ・カレッジとカリフォルニア州立大学サクラメント校からは名誉博士号授与された。

管弦楽ピアノ


ルー・ハリソン

(Lou Harrison から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/01 10:20 UTC 版)

ルー・シルヴァー・ハリソン
基本情報
生誕 (1917-05-14) 1917年5月14日
出身地 アメリカ合衆国オレゴン州ポートランド
死没 (2003-02-02) 2003年2月2日(85歳没)
ジャンル 現代音楽
職業 作曲家

ルー・シルヴァー・ハリソン (Lou Silver Harrison、1917年5月14日-2003年2月2日)は、アメリカ現代音楽作曲家。オレゴン州ポートランド出身。

経歴

世界中の民俗音楽を参照して出来上がる、一種のワールドミュージックに近い性質を持った作曲活動を行った。十二音技法で作曲したチェロハープの為の組曲も佳品ではあるが、後にこの技法への敵意は凄まじいものとなった。『太平洋のロンド』ではフィナーレに十二音技法を配し、この技法が世界の調和を破るものとして用いられる。ジョン・ケージとも共同作曲をするほど仲が良かったものの、ハリソンの楽天的な性格がケージの厭世的な性格と合わなくなり、最終的には決裂する。

ハリソンが晩年まで情熱を傾けた物が音律である。世界の様々な音律に詳しかった彼は、世界の楽器を調律しなおす創作へ徐々に傾斜してゆく。最も有名なのはジャワ・ガムランだが、韓国の伝統楽器も調律しなおして作曲しており、芸風の幅は広い。舞台上のアップライトピアノを、自ら調律バーを持って聴衆の前で様々に違った調律の音階を聞かせるなど、聴衆の耳の覚醒すらも狙っていた。

現代音楽の保守的な空気を嫌い、その既成下に置かれない演奏家との活動をよしとした。最も有名なのはキース・ジャレットとの活動であろう。

エスペラントによる声楽作品も多く残しており(勿論、ハリソン自身がエスペランティストでもあった)、特に般若心経のエスペラント訳によるアメリカン・ガムランと合唱のための"La Koro Sutro"が有名[1][2]

2003年、ハリソンの音楽が単独で祝われるフェスティバルへ向かう途中、インディアナ州ラファイエットデニーズのレストランで心臓発作で倒れ、亡くなった。

作品

  • Präludium und Sarabande für Orchester
  • Alleluja für Orchester
  • Neue Ode für Solo, Chor, Sprechchor, Orchester, Schlagzeug und orientalische *Instrumente
  • Drums Along the Pacific
  • "La Koro Sutro"
  • Rhymes With Silver
  • Serenado
  • Solo Keyboards
  • Pacifica Rondo
  • "カルロス・チャベスのための哀歌" Threnody for Carlos Chávez(1978), ヴィオラとガムランのための

著書

  • 『ルー・ハリソンのワールド・ミュージック入門』 ルー・ハリソン著 ; 柿沼敏江, 藤枝守訳. ジェスク音楽文化振興会, 1993.7 ISBN 978-4-6365-5032-0

脚注

  1. ^ LA KORO SUTRO”. www.secondinversion.org. 2018年12月28日閲覧。
  2. ^ LA KORO SUTRO”. bmop.org. 2018年12月28日閲覧。

「Lou Harrison」の例文・使い方・用例・文例

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