HPラヴクラフトの短編小説『眠りの神』Hypnos
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1922年3月に執筆された。複数回発表されており、初出は同人誌『ザ・ナショナル・アマチュア』1923年5月号、続いて『ウィアード・テイルズ』1924年5・6・7月合併号に掲載され、後に同誌の1937年11月号に再掲された。 青心社文庫版では12ページの短編。舞台はイギリスで、冒頭にはボードレールからの引用が添えられている。 叡智を求める人間に神罰がくだるという物語ではあるのだが、現実的説明として単なる麻薬幻覚でもあるかのように描かれており、真相はぼやかされている。 友人にはそれまでの最高傑作だと絶賛されたそうだが、大瀧啓裕は文庫全集解題にて、同年10月に発表された『魔犬』のほうがより完成度が高いと指摘している。そちらの作品について「冒頭に復讐の女神をもちだし、デカダンの雰囲気を濃厚にたたえつつ、魔性を高めようとする二人の男がついに墓場荒らしまでおこなって、その代償を支払わされる経緯を描いている」と、本作の本歌取りであると解説している。
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