ETS曝露
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 16:58 UTC 版)
空気中のニコチン濃度は、感度・特異度の高い受動喫煙の指標とされており、特定の場所において受けるETS曝露の評価に用いられる。オフィスでは0 μg/m3付近から30 μg/m3、喫煙家庭(ニコチン濃度1-10 μg/m3)との報告がある。現在、ETS存在のマーカーとしてPM2.5による相関の一致性が認められてデジタル粉塵計による記録を多くの研究者が採用している。 一方、特定の人が受けたETS曝露の評価に用いられる物質は、「バイオ・マーカー」と呼ばれる。バイオ・マーカーにはしばしば、ニコチンの代謝物であるコチニンが利用される。尿検査が使われる。ニコチンの唾液の検査も有効である。 呼気の一酸化炭素を測定する方法も簡易的に有効である。バックグラウンドが大気1 ppm以下のところ、受動喫煙を避けている者は2 ppm、避ける努力をしていないと4から8 ppmにもなる。家庭で受動喫煙を受けている子供や家族は10 ppm以上となることもある。なお、喫煙者は20から40 ppmとなり、数時間で減るが、禁断症状で1時間程度で喫煙を繰り返すので、常に数十ppmの一酸化炭素で家庭や職場空間を汚染している。換気の悪い密室の電車や飛行機内での多くの喫煙者との乗車・搭乗はETS曝露の状態である。
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