連続体力学
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/17 06:33 UTC 版)
古典力学 | ||||||||
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連続体力学(れんぞくたいりきがく、英語: Continuum mechanics)とは、物理的対象を連続体という空間的広がりを持った物体として理想化してその力学的挙動を解析する物理学の一分野である。
連続体力学では対象である連続体を巨視的に捉え、分子構造のような内部の微視的な構造が無視できるなめらかなものであり、力を加えることで変形するものとみなす。
概要
直観的には弾性体とは圧力を取り除くと元の状態に復帰する固体であり、流体は気体、液体、プラズマを記述するものである。
連続体力学は物体を空間上の一点に近似して扱う質点の力学とは区別され、物体の変形を許容しない剛体の力学とも区別される。剛体は、変形しにくさを表す量である弾性係数が無限大である(すなわち一切変形しない)連続体であるとみなすこともできる[2]。
連続体の力学は材料力学、水力学、土質力学といった応用力学、およびそれらの応用分野である材料工学、化学工学、機械工学、航空宇宙工学などで用いられる。
基礎概念
連続体の記述方法
連続体を数学的に記述する方法として二つの表示が知られている。
第一の表示は、視点を空間上の各点に固定して連続体を記述する方法で、時刻 t に空間上の点 x における物理量 Q を
四面体に働く体積力をKVとすると、力の釣り合いから