COX-1とCOX-2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 00:40 UTC 版)
「シクロオキシゲナーゼ」の記事における「COX-1とCOX-2」の解説
COX-1とCOX-2の2つのアイソザイム(アイソフォーム)はそれぞれ約600アミノ酸残基からなる蛋白質でありアミノ酸配列の類似性は高いが(約60%の相同性)、組織における発現は異なる。COX-1は全身の組織に広く分布し、小胞体に発現している酵素であり構成型と呼ばれる。また、ステロイドによってはその活性はほとんど抑制されない。 COX-1は細胞内に恒常的に一定量存在しており、特定の刺激によっても誘導され得る。一方COX-2は脳や腎臓などで恒常的に発現するがその他の組織では普段は発現が低く、炎症組織において発現が誘導されることから誘導型と称される。COX-1とは異なり、COX-2は主に核膜に存在し、ステロイドによって活性が強く阻害される。 また、COX-1と僅かに異なり、脳内に多く存在するCOX-3が発見され、研究が進められている。COX-3は、アセトアミノフェンに特異的に阻害され、痛みの知覚に関与すると言われている。
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