CELP デコーダ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 05:50 UTC 版)
「Code Excited Linear Prediction」の記事における「CELP デコーダ」の解説
CELPデコーダは、適応型コードブック (ピッチ成分) と 固定型コードブック (残差成分) から エンコード信号で指定された要素を取出し、指定ゲインを掛けて加算して、励振信号 (excitation) e [ n ] {\displaystyle e[n]} を得る。 e [ n ] = g a ⋅ e a [ n ] + g f ⋅ e f [ n ] {\displaystyle e[n]=g_{a}\cdot e_{a}[n]+g_{f}\cdot e_{f}[n]\,} ここで、 e a [ n ] {\displaystyle e_{a}[n]} は適応型コードブックの成分、 e f [ n ] {\displaystyle e_{f}[n]} は固定型コードブックの成分、 g a , g b {\displaystyle g_{a},g_{b}} は各々のゲインである。固定型コードブックはベクトル量子化辞書であり、コーデック内に固定的に記述されている。このコードブックは代数的な形式で格納する場合 (ACELP) と、そのままの形で格納する場合 (Speex) がある。適応型コードブックには、励振信号の過去の時系列が格納され、人間の声などの周期的な信号を効率的に符号化できる。 励振信号を整形する合成フィルタには、たとえば 1 / A ( z ) {\displaystyle 1/A(z)} という形の全極モデルを使用し、ここで A ( z ) {\displaystyle A(z)} は線形予測(レビンソン再帰)で得られる予測フィルタであり、線形予測係数 (LPC)はエンコード信号で指定される。全極フィルタを使うのは、人間の声道をうまく表現でき、また計算も容易だからである。
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