ボルツマン分布(ボルツマンぶんぷ、英語: Boltzmann distribution)とは、高温で濃度の低い粒子系において、一つのエネルギー準位にある粒子の数(占有数)の分布を与える理論式の一つである。ギブズ分布とも呼ばれる。気体分子の速度の分布を与えるマクスウェル分布をより一般化したものに相当する。
量子統計力学においては、占有数の分布がフェルミ分布に従うフェルミ粒子と、ボース分布に従うボース粒子の二種類の粒子に大別できる。ボルツマン分布はこの二種類の粒子の違いが現れないような条件におけるフェルミ分布とボーズ分布の近似形(古典近似)である。ボルツマン分布に従う粒子は古典的粒子とも呼ばれる。
核磁気共鳴および電子スピン共鳴などにおいても、磁場の中で分裂した2つの準位の占有率はボルツマン分布に従う。
概要
ボルツマン分布に従う系において、エネルギーが ε に等しい一つの準位にある粒子の数は

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