ATSC-M/H
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ATSC-M/H (Advanced Television Systems Committee - Mobile/Handheld) は、モバイル機器等でのテレビ放送の受信を目的とした、移動体デジタルテレビの為の米国の標準方式。2009年にアメリカ合衆国で放送が開始された。 DVB-Hとワンセグがそれぞれ地上波デジタルテレビ標準である、DVB-TとISDB-Tの移動体テレビ機能であるように、ATSC-M/Hはデジタルテレビ放送標準ATSC A/53に対して有効な機能拡張である。ATSCは典型的な北アメリカ環境における固定受信に最適化されており、8VSB変調が採用されている。ATSCの転送方法は、モバイル環境におけるドップラー効果やマルチパス妨害に対して十分強力ではなく、加えて強指向性の固定アンテナで受信することを前提に設計されている。これら問題の解消を目的として、信号の保護のために追加チャンネル符号化の仕組みがATSC-M/Hに導入されている。 1chあたりの最大ビットレートが4Mbps(実質1.5Mbps)とワンセグ(実質416Kbps)に比べて高いのが特徴である。30fpsで放送されるため固定放送並みに滑らかで、ワンセグに比べて高画質・高音質な放送を実現できる。また、高速移動中の受信性能もワンセグより高いと発表している。 ラスベガスではCES 2009の開催中にATSC-M/Hの試験放送を実施した。
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