AKT阻害剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 16:34 UTC 版)
「プロテインキナーゼB」の記事における「AKT阻害剤」の解説
Aktの上の機能のため、Aktの阻害剤は神経芽腫のようながんの治療となる可能性がある。いくつかのAkt阻害剤で治験が行われている。2007年にVQD-002の第I相試験が行われた。2010年にはペリホシン(英語版) (perifosine) がフェーズIIに到達したが、2012年の第III相試験は通過しなかった。ミルテホシン (miltefosine) はリーシュマニア症に対して承認されているが、HIVを含めた他の適応症に対しての研究がなされている。2011年にMK-2206(英語版)の進行固形腫瘍に対する第I相試験の結果が報告され、その後さまざまな種類のがんに対して第II相試験が行われている。2013年にAZD5363の固形腫瘍に対する第I相試験の結果が報告された。また、2016年にはAZD5363とオラパリブの併用試験が報告された。イパタセルチブ(英語版) (ipatasertib) の乳がんに対する第II相試験が行われている。 AKTは現在では、単純ヘルペスウイルスHSV-1とHSV-2の細胞進入の「鍵」となると考えられている。細胞による細胞内へのカルシウムの放出によってヘルペスウイルスは進入できるようになるが、ウイルスはAKTを活性化することでカルシウムの放出を引き起こす。ウイルスへの曝露前に細胞をAkt阻害剤で処理することで、感染率は有意に低下する。
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