85式地上レーダ装置 JTPS-P11とは? わかりやすく解説

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85式地上レーダ装置 JTPS-P11

(85式地上レーダー装置_JTPS-P11 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/29 23:43 UTC 版)

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85式地上レーダ装置[1]
JTPS-P11
種別 コヒーレント・パルスドップラー・レーダー
目的 捜索・捕捉用
開発・運用史
開発国 日本
就役年 1986年
送信機
周波数 Xバンド
パルス 4マイクロ (0.3マイクロ秒に圧縮)
パルス繰返数 1,875 pps
送信尖頭電力 2 kW
アンテナ
形式 アレイアンテナ
アンテナ利得 33デシベル
ビーム幅 水平2°×垂直4°
方位角 120度(任意旋回可能)
仰俯角 −15°〜+5°(任意に設定可能)
その他諸元
重量 約1,300kg
体積 約3,000mm×約2,000mm×約2,000mm
(全長×全幅×全高)
電源 110V, 60Hz, 2kVA以上

85式地上レーダ装置(はちごしきちじょうレーダそうち)は、日本電気が製作するレーダー。後に地上レーダ装置1号と改称した。

敵人員、海上目標などに対する地上監視用レーダーとして陸上自衛隊で装備化されており、73式中型トラックに搭載可能なJTPS-P11と、82式指揮通信車ベースの装輪装甲車に搭載されたJTPS-P12がある。また2007年からは、プラットフォームを高機動車に変更するなどした地上レーダ装置1号(改)JTPS-P23の配備が開始されている。

特徴

71式地上レーダ装置 JTPS-P6の後継として技術研究本部で開発され、1986年(昭和61年)度に制式化された。

主に機甲科(偵察隊)に配備されており、地上においては車両・人員などの移動目標を、海上においては船舶の動きを監視するために使用する。

下記のようなサブシステムから構成されており、JTPS-P11では73式中型トラックに搭載可能なシェルタに、JTPS-P12では82式指揮通信車ベースの装輪装甲車に収容されている[1]

  • 送信部 JT-P8
  • 受信部 JR-P4
  • 空中線部 JAS-P10
  • 指示制御部 JIP-P15
    • 地図盤
    • Bスコープ
    • データディスプレイ
    • たい頭受話機
  • 信号処理部 JSP-P6
  • 配電部 JBD-P10
  • 電源装置

空中線部は、支柱上に方形のアンテナを装備した構造となっており、動作時には支柱を伸ばすことによって、アンテナを4.5~7.5 mの高さにまであげることができる。これにより、車体を物陰に隠蔽しつつ監視を行うことができる。また指示制御部は、車両やシェルタから50メートル以上離した位置に置くことが出来る[1]

参考文献

  1. ^ a b c 防衛庁 (1985年12月18日). “制式要綱 85式地上レーダ装置 (JTPS-P11, JTPS-P12) F 2009”. 2003年5月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月29日閲覧。

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