4歳春まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:15 UTC 版)
武田厩舎に入厩した1961年生まれの競走馬のなかには、オンワードセカンド(母は牝馬クラシック二冠馬ミスオンワード、父はエプソムダービー優勝馬ガルカドール)や、ソロナウェー産駒のソロナリュー、持込馬のオンワードチェスなどがおり、それらと比べてシンザンへの評価はさして高くはなかった。また調教でも担当厩務員の中尾謙太郎が同僚から冷やかされるほどに走らなかった。 中尾もはじめは「たいした馬ではない」という印象を抱いていたが、次第にシンザンに曖昧な感覚ながらも威厳や風格を感じるようになり、武田が管理した名馬と比べても遜色がないという印象を持つようになった。また、武田厩舎の主戦騎手栗田も「コダマよりも上かもしれない」と感じるようになり、シンザンへの騎乗を希望した。 一方、武田は年が明けてシンザンが4連勝を達成したあともオンワードセカンドのほうが強いと思っていた。そのためスプリングステークスを前に栗田が「オンワードセカンドとはものが違う。コダマより強い」と主張して皐月賞でのシンザンへの騎乗を希望したのに対し、思いとどまるよう説得した。スプリングステークスで負けると思っていたシンザンが優勝すると武田も評価を改め、「俺は目が見えなかった。お前がこれほどの大物とは知らなかった」とシンザンに詫びたという。
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