2019年から2020年にかけての観測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 05:59 UTC 版)
「ボリソフ彗星 (2I/Borisov)」の記事における「2019年から2020年にかけての観測」の解説
予期せぬ活動の衰退や崩壊を起こさない限り、ボリソフ彗星は2020年9月まで観測できるとされている。観測史上初の恒星間天体であったオウムアムアは、近日点を通過して太陽系を去りつつある段階で発見されたため、観測可能な領域の外に達するまでの約80日間しか観測できなかった。それに対して、ボリソフ彗星は太陽系に飛来してきた段階で発見されたため、ボリソフ彗星はオウムアムアよりも観測の機会に恵まれることになった。年末年始に太陽系へ接近する事と長期に渡って観測ができる特性から、一部の天文学者はボリソフ彗星を「クリスマス彗星(Christmas comet)」と呼んでいる。ボリソフ彗星を問題なく観測できるように、ハッブル宇宙望遠鏡による観測はまだ彗星が太陽からまだ遠かった2019年10月12日から行われた。ハッブル宇宙望遠鏡は地上の望遠鏡よりも彗星のコマによる交絡効果の影響が少ないため、核の自転による光度曲線を調べることができる。これにより、核の大きさと形状の推定がより容易になる。これらの観測は、彗星が近日点を通過して太陽系を離れるときの更なる観測のベースラインとして機能するとされている。小型の彗星で度々見られるような核の崩壊が起きた場合、ハッブル宇宙望遠鏡は核の崩壊プロセスの研究に使用することができる。
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