2003年トラによる事故
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「ジークフリート&ロイ」の記事における「2003年トラによる事故」の解説
ホーンの誕生日でもあった2003年10月3日、ラスベガスのカジノリゾートミラージュ (ホテル)で行われたショーにて、マンタコア (Mantacore) という7歳のホワイトタイガーがホーンを襲った。演技の一環として、しかし脚本とは違ってホーンはマンタコアの口にマイクを持っていき、観客に「こんにちは」の挨拶を (say "hello") するよう伝えた。マンタコアはホーンの袖に噛み付いて応じた。ホーンはトラを叩いて「離せ!」と叫び、待機していた調教師が食肉でトラの気を逸らそうとするも上手くいかなかった。ホーンの後ずさりによって駆り立てられた可能性があるが、トラはホーンに飛び乗ると、彼の足を振り回して彼を足から叩き落した。 舞台裏から調教師が救援に駆け込むと、そのトラはホーンの首に噛み付いて、まるで子猫を口の中に入れて運ぶように舞台の外まで引きずっていった。調教師は、やれる最終手段であるCO2消火器を吹き付けて、トラにホーンを解放させた。 この攻撃がホーンの脊椎に深刻な被害を負わせ、大量出血をもたらし、体の様々な箇所に重傷を負わせて、彼の運動能力と言語能力を恒久的に害する結果となった。彼はまた、マンタコアが舞台裏に彼を引きずっていく前後に脳卒中を起こした。 病院に運ばれながらも、ホーンは「マンタコアは素晴らしい猫なんです。マンタコアに危害を加えないでください」と語ったという。彼は翌年9月の『ピープル』に、自分が脳卒中を起こした後にマンタコアが自分を安全に引きずろうとしてくれたことで命が救われたと語った。この事件で同ホテルは267人のスタッフを擁するこのショーを終わらせることにした。 調教師のクリス・ローレンスは後に、トラがホーンを攻撃した理由についてジークフリート&ロイの説明とは食い違う、ホーンによるマンタコアの間違った取り扱いによるものだと主張した。2人はローレンスの主張を却下して「彼の生活にどこか問題があった」と述べた。ローレンスは後に、2人が自分達のイメージを守るために攻撃の本当の理由を隠蔽したと確信している、と語った。
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