1996年 : IPO計画撤回とAppleによる買収
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「NeXT」の記事における「1996年 : IPO計画撤回とAppleによる買収」の解説
1996年11月、スティーブ・ジョブズはNeXTを売却する目論見の元、IPOを計画していた。その頃、Appleが次期OSを外部に求めているという話を知ったNeXTのプロダクトマネージャであったジョン・ランドアーはセールス担当副社長のミッチ・マンディッチから支持を取付け、彼から指示されたチャンネルマーケティングマネージャのギャレット・ライス は、最初はジョブズに何も言わずAppleに電話してエレン・ハンコックに打診。折り返しの電話連絡を受け、その数日後の11月26日、NeXTにAppleのエンジニアが派遣されて会議を行っていたその日、ジョブズはApple役員とハンコックに対して電話会議でOPENSTEPとNEXTSTEPを売り込んだ。そして12月10日、スティーブ・ジョブズがApple本社でプレゼンテーションを行った。結果、Appleは1996年12月20日、NeXT買収の意思があることを発表した。4億2900万ドルが各出資者に支払われ、スティーブ・ジョブズにはAppleの株式150万株が支払われた(ジョブズは買収交渉に直接対応した関係で、現金の受け取りを意図的に避けた)。この買収は第一に、Coplandの開発に失敗し、時代遅れになってしまったMacのOSの代わりとしてNeXTSTEPを採用するためだった。他に、BeOSの買収という案もあったが、BeOS側はNeXTを見くびって買収選考でプレゼンの手を抜いたため不採用となり、最終的にNeXTが買収された。 この際にキヤノンは出資を引揚げて清算した。 1997年、ジョブズはコンサルタントとしてAppleに復帰し、同年7月4日には暫定CEOに就任。2000年には正式なCEOとなった。1997年7月、ジョブズがAppleの取締役会を改編した際に、NeXTで重役を務めていたミッチ・マンディッチやナンシー・ハイネン、アビー・テバニアンらがAppleで同等の役職に迎えられた。
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