1990年代後半・淘汰の時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 19:02 UTC 版)
「高速バス」の記事における「1990年代後半・淘汰の時代」の解説
全国の高速バス路線網が一通り完成して「開設ブーム」が終わり、新規路線拡大が落ち着きを見せる。バブル崩壊後の不況とも相まって、利用者のニーズに合わない路線が淘汰されていった時代といえる。 利用客が伸び悩み、採算の取れない路線の多くが廃止されていった。 運行時間が5時間以上に及ぶ長距離昼行便は全体的に利用が伸びず、廃止されたケースが多かった。 大都市と地方都市を結ぶ夜行高速バスにおいて、大都市側の事業者が運行から撤退するケースが相次いだ。東急バスの様に夜行高速バス自体から完全撤退した例もある。これは大都市側では乗務員の人件費が高いことに加え、一般に大都市と地方都市を結ぶ高速バスは、地方都市の事業者の方が利用者も多く運行に熱心であることも影響しているといわれる。 加えて、首都圏・近畿圏ではディーゼル自動車の排気ガスによる大気汚染を規制する「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(自動車NOx・PM法)」が施行されたことから、主力事業である路線バスで年式の古い車両(おおむね車齢が10年以上)の大量代替を迫られたことも、大都市圏事業者において高速バスの縮小・撤退や子会社移管が進んだ一因と考えられる。
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