10系気動車とその2エンジン形車の展開
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「国鉄キハ55系気動車」の記事における「10系気動車とその2エンジン形車の展開」の解説
「国鉄キハ10系気動車#キハ50形(キハ44600形)」および「国鉄キハ10系気動車#キハ51形(キハ44700形)」も参照 日本国有鉄道(以下「国鉄」)は1953年に総括制御が可能な普通列車用キハ45000系液体式気動車の量産を開始した。160PS級DMH17Bディーゼルエンジンを1基搭載し、平坦路線では蒸気機関車牽引列車を凌駕する走行性能を確保したが、勾配路線では出力不足であった。 1954年には、出力強化を目的にDMH17Bを2基搭載としたキハ44600形(後のキハ50形)が2両試作され、急勾配区間のある関西本線での試用が実施された。結果は良好で、25‰勾配登坂の均衡速度は1エンジン気動車での23km/hから、44600形のみによる2エンジン車編成では41km/hへと劇的に向上した。同形を用いて1955年3月から運転開始された準急列車は、名古屋 - 湊町(現・JR難波)間約180kmを3時間未満で結び、従来に比して大幅な速度向上を実現した。同形には、通常型気動車に比べ全長が2m長いゆえに分岐器の安全装置作動の支障があったものの、キハ44700形(後のキハ51形)では全長を20.6mに抑えて分岐器問題を解決した。
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