1号機ベント操作の遅れ、水素爆発の原因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:52 UTC 版)
「福島第一原子力発電所事故」の記事における「1号機ベント操作の遅れ、水素爆発の原因」の解説
政府の事故調査・検証委員会による1号機水素爆発に関する事情聴取から、現場側がベント操作が手間取ったことについて、現場には長時間の全電源喪失を想定した対応マニュアルがなく、よって手動によるベント手順も整備されておらず、設計図などから新規に手順作成しなければいけなかったこと、全電源喪失のためベント弁操作用バッテリーが必要とされた際、機材形式の連絡に不備があり、本社が調達し発送した多機種が一斉に搬入され必要機種の選別に手間取ったり、必要な機材が福島第二原発やJヴィレッジに誤配されて取りに行く手間が増えたりしたなど、本社の援護が乏しく、突然の非常事態に現場側の混乱も多かったためとされている。 水素爆発については、多忙な現場では誰も水素爆発まで予見できなかったとされる。仮に津波がきて全電源を喪失し冷却ポンプが作動しなくなっても、非常用復水器(IC, ISO (Isolation) CONDENSER, イソコン)など各炉冷却系が起動し冷却するはず、という程度の甘い認識だった。
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