クロフェンテジンとは? わかりやすく解説

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クロフェンテジン

分子式C14H8Cl2N4
その他の名称アポロ、クロフェンテジン、ビスクロフェンテジン、Apollo、NC-21314、Clofentezine、Bisclofentezin、3,6-Bis(2-chlorophenyl)-1,2,4,5-tetrazine、カーラ、クロフェンタジン、Clofentazine
体系名:3,6-ビス(2-クロロフェニル)-1,2,4,5-テトラジン


クロフェンテジン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/31 06:58 UTC 版)

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クロフェンテジン
Clofentezine[1]
識別情報
CAS登録番号 74115-24-5
特性
化学式 C14H8Cl2N4
モル質量 303.15 g mol−1
外観 赤紫色の結晶性固体
匂い 無臭
融点

183 °C, 456 K, 361 °F

沸点

(190~250℃で分解のため測定不能)

への溶解度 2.52×10-3 mg/L(22℃、pH5)
有機溶媒への溶解度 キシレン 5g/L(25℃)
ジクロロメタン 37.4g/L(25℃)
アセトン 9.3g/L(25℃)
エタノール 0.49g/L(25℃)
酢酸エチル 5.67g/L(20℃ ±0.5℃)
n-ヘプタン 111.4g/L(20℃ ±0.5℃)[2]
危険性
半数致死量 LD50 >3200mg/kg(ラット、経口)[3]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

クロフェンテジン: Clofentezine)は、テトラジン骨格を持つ殺ダニ剤の一種である。

歴史・用途

本物質はイギリスのフィソン社英語版(現在のバイエル クロップサイエンスドイツ語版)により発見された。殺ダニ剤としての開発は1981年にFBC社に引き継がれ、1983年には合併によりシエーリング社英語版に継承された。その後の業界再編によりシエーリング社はヘキスト・シエーリング・アグレボ社を経てアベンティス社となったが、本剤の権利は2000年マクテシム・アガン社が買収している。

日本においては1982年より柑橘類リンゴおよびハダニに対する委託試験が開始され、1989年3月24日[4]ミカン・リンゴ・ナシモモ・茶に対する農薬登録を受けた。その後黄桃・アズキスイカテンサイも適用作物として登録されたが、2007年8月にミカン・アズキ・スイカ・テンサイの登録が削除された[2]。商品名には「カーラ」などがある[4]

ミカンハダニ・リンゴハダニ・ナミハダニ・カンザワハダニなど広範囲のハダニの卵および幼虫に有効であるが、成虫に対しては効果は低い。作用機序は不詳であるが、の発育時にクチクラの形成を阻害するためと推測されている[2]一日摂取許容量(ADI)は0.017mg/kg 体重/日と設定されている[1]

脚注

参考文献

  • 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著 『農薬毒性の事典 改訂版』 三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044


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