高分子医薬品のドラッグデリバリーシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/07 14:08 UTC 版)
「高分子医薬品」の記事における「高分子医薬品のドラッグデリバリーシステム」の解説
DDS(drug delivery system、ドラッグデリバリーシステム)とは薬物を作用部位へ選択的かつ望ましい薬物濃度-時間パターンのもと送達することを目的とした新しい投与システムである。DDSは放出の制御、吸収の制御、標的指向性の制御に分類できる。薬物の放出制御はコントロールドリリースといわれ、製剤からの薬物の放出を制御することで必要なときに必要な量の薬物を供給するための技術である。薬物吸収を改善することを目的としたDDSとしては吸収促進薬、蛋白質分解酵素阻害薬といった添加物の利用、プロドラッグ化など薬剤の分子構造修飾、薬物の剤形修飾などがあげられる。なお薬物の分子修飾や剤形修飾は薬物の吸収だけではなく薬物の分布も変化する場合がある。標的指向性はターゲティングとも言われる。一般に生体内に投与された薬物のうち作用部位まで到達する割合はごくわずかである。そこで標的部位に指向する性質を薬物に与えて、標的部位に選択的に薬物を送達し薬理効果を発現させようという標的指向性が必要となる。
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