骨格・歯列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 14:53 UTC 版)
頭骨、特に吻部は前後に長いがペッカリー科ほど高さは無い。ウシやヒツジなどよりも脳函は大きい。吻の伸長とともに歯列も長くなっているが、イノシシ科は犬歯などに独特の形態を持つ。上下の犬歯は牙状に伸長しつつ、互いに噛み合う事無く顎の外側へと湾曲していく。上顎犬歯は更に上方へと伸び上がるが、中にはバビルサの様に鼻上の皮膚を突き破って眉間の側へ巻き上がっているものも存在する。臼歯は特殊化した絶滅属を除いて基本的に低歯冠のブノドント(臼状歯、丘状歯とも。咬頭が鋭くなく、丘状となっている歯)である。この形態の歯は、クマなど雑食性の動物によく見られる形態である。摩耗した臼歯は、同じく雑食であるヒトのものと酷似している。胴体はがっしりしており樽状。四肢は細く、やや短い。肢端に関しては、趾の数を減らしていく傾向のあるエンテロドン科やペッカリー科とは異なり、4本の趾を保持している。肢を構成する骨の数は25本で祖先的な形態を保持したままであるが、走行に支障をきたす事はない。中指及び薬指の大きな蹄は塊状になっておらず、ものを掴んだり支えたり出来る構造になっている。
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