骨格の進化傾向
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 02:19 UTC 版)
現生のクジラ類の骨盤と後肢の骨格は著しく縮小し、皮膚の中に埋もれたまま肢として役に立つことはない。ごくまれに、遺伝子配列の異常から先祖返りした個体が小さな後肢のような構造を持つことが知られている。 また、パキケトゥスのような最初期のクジラ類は吻部の先端に鼻孔を持っていたが、ロドケトゥス(英語版)などの後のクジラ類では鼻孔が頭頂部へと移動をはじめている。この現象はテレスコーピング化として知られる。現生のクジラ類の鼻孔は噴気孔(生物学)(英語版)として、頭頂部にわずかに割れ目があるだけになってしまった。 同様にクジラ類の耳も進化の過程で外耳が失われて、体内に埋もれてしまった。バシロサウルスの段階あたりから、中耳が下顎を介して音を感知するようになった。現生のハクジラ類はメロン器官を使って音波を出し、下顎で反射音を感知する(エコロケーション)。
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