馴養
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/02 00:27 UTC 版)
有毒な物質を大量に与えると活性汚泥は活性を失い、時には死滅する。しかし少量ずつ次第に濃度を上げて与えることで、重金属やシアン、化学薬品などに耐性をもった活性汚泥が育つ事がある。これを馴養(じゅんよう)または馴致と呼び、特に工場排水処理で重要である。 活性汚泥中の生物相が変化し耐性菌が増殖するためで、場合によっては有毒物質を餌とする資化(しか)の能力を持つ菌種が得られる事もある。しかし生物種の多様性に劣り環境条件の変化に影響されやすいため、注意深い管理が必要となる。 有毒物質に限らず、ある組成の汚水を処理していた活性汚泥を、大きく異なる組成の汚水処理に使う場合は、程度の差はあるが馴養が必要となる。例えば排水の栄養バランスが偏っている場合に栄養剤としてメタノールを与える事があるが、その場合はまずメタノールに対する馴養が必要となる。
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