馬鹿 (妖怪)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 06:11 UTC 版)
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概要
衣服を着て前足を左右に広げ、目の玉が上に向かって飛び出した馬の姿で描かれている。前足の蹄はふたつに割れており鹿であることを示しているようである。江戸時代に描かれた絵巻物『百物語化絵絵巻』(1780年[1])[2]に描かれているのが確認されている。江戸時代に描かれた絵巻物のひとつである尾田郷澄『百鬼夜行絵巻』[3]や、『化物尽絵巻』(国際日本文化研究センター所蔵)[4]にも全くおなじ姿勢で同画題は描かれている。
絵巻物にしか見られない同様の妖怪たちの例とおなじく、どのようなことをする妖怪であるのかは絵巻物にも示されていないため、具体的な意図や来歴の詳細は不明である。1990年代までは尾田郷澄『百鬼夜行絵巻』における独自に描かれた妖怪と見られていたが、いそがしや白うかりのように他の妖怪絵巻の類にも前後して描かれている事実が確認出来た妖怪のひとつである[2]。「馬鹿」という言葉の漢字表記から連想されて描かれたものであると見られている[3]。
現代仮名づかい表記において、むましか[3]と表記されることもあるが、「むま」は一般的な「馬」(んま・うま)の歴史的仮名づかいでの表記であり、原文表記[5]以外の場面で、現代仮名づかいとしての読み表記に用いるのは不統一な誤用に過ぎない。また、平成以降の妖怪図鑑などでの解説には、人間に取り憑いて無益な行動や力を持たせ馬鹿者にしてしまう妖怪である[6][7]という内容も語られているが、そのような言及のある過去の資料は存在していない。
脚注
- ^ 湯本豪一『今昔妖怪大鑑 湯本豪一コレクション』 パイインターナショナル 2013年 40頁 ISBN 978-4-7562-4337-9
- ^ a b 湯本豪一『かわいい妖怪画』東京美術、2015年、23頁。ISBN 978-4-8087-1005-7。
- ^ a b c 京極夏彦・多田克己編著『妖怪図巻』国書刊行会、2000年、174頁。 ISBN 978-4-336-04187-6。
- ^ 『平成二十年度夏期企画展 妖怪大集合!!』図録 南丹市文化博物館 2008年 18頁
- ^ 『武家の精華─八代・松井家の美術工芸』たばこと塩の博物館 編、たばこと塩の博物館、2002年4月 106頁
- ^ 水木しげる『続日本妖怪大全』 講談社 1994年 40頁
- ^ 水木しげる『決定版 日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様』講談社〈講談社文庫〉、2014年、104頁。 ISBN 978-4-06-277602-8。
「馬鹿 (妖怪)」の例文・使い方・用例・文例
- 私を馬鹿にしないで
- 彼が人を馬鹿にしている
- 気が付かなかった私が単に馬鹿だった
- 彼女の提案の馬鹿馬鹿しさに言葉を失った。
- 私がうるさいおんぼろ車に乗っているので彼女はいつも私を馬鹿にする。
- 私がすました雑誌社で働いていると言って友達が馬鹿にする。
- 自分がすごく馬鹿であほらしい人みたいな気がする。
- 官僚社会の馬鹿げたこと
- 彼らはそれを見るには馬鹿すぎた。
- 馬鹿にしてるの?え、どういうこと?
- 彼は自分の馬鹿さ加減に顔をしかめた。
- そのうち馬鹿の治療薬ができるかもしれない。
- あなたは本当の馬鹿です。
- 政府はクソ馬鹿だ。
- 私は馬鹿みたいに待つのはもううんざりだ。
- 私って、本当に馬鹿・・・
- 信じた私が馬鹿だった。
- この馬鹿者!
- あなたは馬鹿ですね。
- 私はよく馬鹿にされる。
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