非対称化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 01:29 UTC 版)
軌道傾斜角が高く往復距離が長いほど、目的である高緯度地点の滞在時間は短くなる。そこで、軌道の離心率を上げて目標付近を遠地点とすれば、滞在時間を長く出来る。この場合、8の字軌道はループ径に差が生まれ、非対称8の字軌道と呼ばれる。さらに離心率を上げると片方のループがなくなり、涙型軌道となる。 しかし、離心率を上げると高緯度地点の衛星高度も上がり、通信距離拡大による衛星サービス品質低下のおそれが強まる。また、反対側の半球の高緯度では上空に近地点があるにもかかわらず滞在時間が縮まるので、他の地域でも利用するつもりなら離心率は大きくしすぎないほうがいい。 このことから日本の準天頂衛星システム計画では、軌道傾斜角45度、軌道離心率0.1の非対称8の字が選定されている。
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