陰陽道の祭祀概略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 00:36 UTC 版)
陰陽道自体が時代毎に多様化したのに伴いその儀礼も一様ではない。『延喜式』「陰陽寮式」には宮中における陰陽師の司った祭りの記録がある。それによれば儺祭(節分・鬼やらい)や庭火・竈神の祭、御本命祭、三元祭などが挙げられている。このうち儺祭では陰陽師が(壇に)進んで祭文を読むとあるが、この祭文は前半が漢文で構成された音読部分であり、後半が祝詞のような宣命体となっている。また、中世の『文肝抄』には幾つかの陰陽道祭の概要が述べられているが、陰陽道の祭儀は大・中・小法からなる。 陰陽道の代表的な祭儀といえば、人の寿命を司る泰山府君を祭る泰山府君祭や天皇の即位毎に行われた天曹地府祭などを挙げることができるが、『文肝抄』にはこの他五帝四海神祭や北極玄宮祭、三万六千神祭、七十二星鎮祭、西嶽真人祭、大将軍祭、河臨祭、霊気道断祭、招魂祭等種々の陰陽道祭があったことが記され、幾つかは祭文が伝存している。
※この「陰陽道の祭祀概略」の解説は、「陰陽師」の解説の一部です。
「陰陽道の祭祀概略」を含む「陰陽師」の記事については、「陰陽師」の概要を参照ください。
- 陰陽道の祭祀概略のページへのリンク