関数方程式の解の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 01:51 UTC 版)
微分方程式や差分方程式の解は、一般解と特異解とに分類されることがある。 一般解 微分方程式や差分方程式の解の多くは、積分定数などの任意定数や、任意関数を含む形で記述されることが多い。例えば、n 階の常微分方程式であれば n 個の積分定数を持つ。このように、任意定数や任意関数を含む形で書かれる解のことを 一般解 (general solution) と言う。また、一般解に含まれる個々の解のことを特殊解 (particular solution) あるいは特解と言う。一般解に含まれる任意定数や、任意関数に特定の値や関数を与えることによって得られる解は全て特殊解である。一般解が任意定数を係数とする関数の線型結合で表される場合、この既知の関数の組を基本解系と呼び、その要素を基本解 (elementary solution) と言う(基本解系を単に基本解と呼ぶこともある)。 特異解 一般解はその名前から「方程式の解のすべてを表現したもの 」と誤解されることが多いが、一般解だけでは表現できない解が存在することがある。この一般解で表されない解を特異解 (singular solution) と言う。 有名な例としては、クレローの方程式 y = x ⋅ d y d x − ( d y d x ) 2 {\displaystyle y=x\cdot {\frac {dy}{dx}}-\left({\frac {dy}{dx}}\right)^{2}} は、一般解 y = C x − C 2 {\displaystyle y=Cx-C^{2}} の他に特異解 y = x 2 4 {\displaystyle y={\frac {x^{2}}{4}}} を持つ。
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