鍛造型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 02:29 UTC 版)
金型内の金属材料に高い圧力を加えることによる塑性変形により形状を作る。金型による材料拘束の度合いにより、開放型・半密閉型・密閉型に大別され、後者になるほどバリの排出量が少なく歩留まりが高く、仕上げ加工も少なくなってネットシェイプに近づくが、鍛造時の加工力(プレス荷重)は大きくなるため、鍛造プレス上の制約や、金型に掛かる負荷は大きい。加工材にもよるが、塑性変形による加工硬化が期待できる。金型の素材には、熱処理や表面処理によって表面硬度を高めた工具鋼が用いられる。レシプロエンジンのコネクティングロッド(コンロッド)のように、肉厚が厚く、強度が必要な製品の加工に適している。 自動車用部品の製造では、数工程に分けて基材料を徐々に製品寸法に加工するのが一般的で、その工程の目的に応じて、ロール型・つぶし型・粗成形型・仕上げ型・ピアス型・トリム型などに分けられる。これらの各工程は単一の鍛造プレスマシンベッド上に展開されるのが一般的であるが。材料温度が低下しても問題が発生しないなら、ピアスやトリムが別マシンで行われることもある。 加工時の温度により、冷間鍛造と熱間鍛造に分かれる。一般的に、熱間に比べると冷間時の材料変形能は小さいため、大きな加工力が必要で、金型が受ける荷重も大きい。鍛造後は工作機械で仕上げ加工を行う場合が特に熱間鍛造では頻度が多くなる。
※この「鍛造型」の解説は、「金型」の解説の一部です。
「鍛造型」を含む「金型」の記事については、「金型」の概要を参照ください。
- 鍛造型のページへのリンク