鉢割れ

実用日本語表現辞典

ハチワレ

別表記：はちわれ、鉢割れ、八割れ

ハチワレとは、ネコ（猫）の被毛の毛色が頭部の額から鼻筋に沿って「八」の字に開くように境目を形作っている柄のこと、または、そのような毛色の猫のことである。猫種を問わず発現する。毛色もさまざまであるが、特に白黒2色のネコはハチワレ柄の率が高いとされる。

白黒のハチワレ猫の多くは「頭側が黒」で「鼻の辺りが白」という色の構成になっている。白黒のハチワレは胴（背）が黒く足が白い柄となることも多く、そのために「靴下」と呼ばれたりする場合も多い。

「ハチワレ」の語源

「ハチワレ」という呼び名は元々「鉢割れ」に由来する。「鉢」は頭蓋を意味する。頭部で（柄が）割れたようになっているためであろう。しかし「鉢割れ」という言葉はいかにも縁起が悪い。かつてはハチワレ猫を飼うことも忌まれたいたという。

「鉢割れ」を忌み言葉として避け、代わりに末広がりの「八割れ」と表記することもある。今日ではカタカナ・ひらがな表記が一般的となっている。

犬の場合

ネコと同様イヌ（犬）の毛の柄についても「ハチワレ」という表現は用いられる。犬種は特にコーギーがハチワレ柄のハチワレ犬になる率が高いとされる。

（2020年11月12日更新）

デジタル大辞泉

はち‐われ【鉢割れ】

読み方：はちわれ

１ 犬・猫の額の斑が、鼻筋を境に左右に分かれているもの。飼うのを忌むことが多い。

２ オナガザメ科の海水魚。全長4メートル以上になり、後頭部から胸びれの方へ走る溝がある。南日本から熱帯に分布。練り製品の原料。