針毛(とげ)による防御
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 04:59 UTC 版)
「ヤマアラシ」の記事における「針毛(とげ)による防御」の解説
他にも真無盲腸目のハリネズミ、カモノハシ目のハリモグラなど、体が針で覆われた哺乳類が知られているが、それぞれが独自に進化の過程において針を獲得してきた。 通常、針をもつ哺乳類は外敵から身を守るために針を用いるが、ヤマアラシは、むしろ積極的に外敵に攻撃をしかける攻撃的な性質をもつ。肉食獣などに出会うと、尾を振り、後ろ足を踏み鳴らすことで相手を威嚇するだけでなく、頻繁に背中の針を逆立てて、相手に対し後ろ向きに突進する。本種の針毛は硬く、その強度はゴム製長靴を貫く程であり、また捕食された場合でも針が相手の柔らかい口内や内臓を突き破り感染症や疾患を引き起こさせ、場合によっては死亡させることが知られている。このため、クマやトラといった大型の捕食動物でも本種を襲うケースは少ない。前述の攻撃的な性質はここに要因するとみられている。 ケープタテガミヤマアラシ Hystrix africaeaustralisなどの針は白黒まだらの目だつ模様をしている。これはスズメバチの腹の黄黒まだらの模様と同じく、警告色の役割をしていると考えられる。
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