野呂間人形とは? わかりやすく解説

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のろま‐にんぎょう〔‐ニンギヤウ〕【野呂間人形/野呂松人形/鈍間人形】

読み方:のろまにんぎょう

操り人形一種。頭が平たく、顔の青黒い奇怪な風貌(ふうぼう)の道化人形で、人形浄瑠璃の間(あい)狂言演じた寛文延宝(1661〜1681)のころ、江戸野呂松勘兵衛という人形遣い始めたという。現在、佐渡島などに残存。のろま。→曽呂間(そろま)人形


佐渡の人形芝居

(野呂間人形 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/07/24 14:59 UTC 版)

佐渡の人形芝居(さどのにんぎょうしばい、文弥人形、説経人形、のろま人形)は、新潟県佐渡市に伝わる人形芝居(人形浄瑠璃)。

1977年5月17日重要無形民俗文化財に指定された。

歴史

佐渡の人形芝居の伝来には諸説がある。寛保年間に江戸の人形遣い野呂松勘兵衛が佐渡に渡り、人形を遣わせたのが始まりだという説と、新穂村の須田五郎左衛門が京都に上って、公卿から浄瑠璃と人形の遣い方を習い、現在の広栄座が引き継いでいるという説であるが、どちらも文献資料がない。しかし、広栄座の人形に「享保雛」に似ているものがあり、また上方系の台本が多いことから、享保年間頃に上方から移入されたとする説が有力である。[1]

江戸時代の佐渡の人形は『恵美草』、『天保年間相川十二ヶ月』によると説教人形で、幕間狂言に野呂間(のろま)人形が登場し、祭の余興として神社や寺堂で行われていた。舞台は高さ四尺の腰幕に水引幕を吊るすだけで、大夫は幕の陰で弾き語りをした。

説教人形の概要

佐渡の説教人形は金平(きんぴら)人形ともいわれ、大江山酒呑童子や熊野合戦などの合戦ものと、哀れな心情を表現する孕常盤(はらみときわ)や山椒大夫がよく演じられた。大夫一人に人形の遣い手三人という人形座で、頭、遣い方、衣裳なども簡単で古風であったといわれる。

野呂間人形の概要

野呂間人形は説教人形・文弥人形の間狂言として、一人遣いで方言を交えた台詞と滑稽卑俗な話で観客を笑わせる。人形遣い野呂松勘兵衛によって有名になったことから、野呂の間狂言を縮めて「野呂間」人形と呼ばれるようになった。一説には、この愚鈍な滑稽芝居が、ノロマ(野呂間)の語源とも言う。現在は広栄座のみに存在し「生き地蔵」「そば畑」などが演じられている。

脚注

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  1. ^ 江戸期から明治初年にかけては江戸・東京でも野呂松人形があり、明治8年12月発行の『諸芸人名録』には「操人形」(文楽)と別に「野呂松人形」芸人の記載があるhttp://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/779805/23

参考文献

(財)佐渡博物館『図説佐渡島歴史散歩』河出書房新社、1998年

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