酸性適応機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 05:38 UTC 版)
酸性下では、エラの塩類細胞の形が変わり、且つ数が増えている。通常、塩類細胞は一個ずつバラバラに上皮に存在しているが、宇曽利湖(恐山湖)のウグイでは多数の塩類細胞が濾胞を形成している。これにより体液のpH調整を行っている。 具体的には、Na+/H+交換輸送体(NEH3)という827個アミノ酸基からなる分子の働きにより、Na+を取り込み、交換にH+を排出している。また、カーボニックアンヒドラーゼ (carbonic anhydrase, CA) 酵素の働きにより細胞内に生じた炭酸水素イオン(HCO3-)を中和に利用している。更に、窒素代謝により生じたアンモニアも中和に利用している。通常の代謝系では、アンモニアは尿素回路で尿素に変換され排出される。
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