配位子としてのホスフィン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 01:51 UTC 版)
「有機リン化合物」の記事における「配位子としてのホスフィン」の解説
詳細は「ホスフィン配位子」を参照 ホスフィン類はソフトな非共有電子対を持つため、ロジウムやパラジウムなどの遷移金属へのよい配位子となる。これらの錯体は溶液中でも安定なものが多く、有機金属化学の発展に寄与した。たとえばウィルキンソン錯体は均一系での水素化触媒として名高い。 近年、ホスフィン配位子を用いて金属触媒の機能を上げる試みが大きな成果を上げている。たとえば軸不斉要素を組み込んだ BINAP は各種の不斉反応に優秀な結果を与え、開発者の野依良治はこれらの成果によってノーベル化学賞を受賞している。また最近ではホスフィン配位子をかさ高く、電子豊富にすることでクロスカップリング反応などにおける反応性が格段に高まることがわかり、有機化学分野で最も進展の著しい領域の一つとなっている。 単座ホスフィン配位子の例(PPh3) 二座ホスフィン配位子の例(dppm) 三座ホスフィン配位子の例(triphos)
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