軸不斉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/15 02:26 UTC 版)
軸不斉(じくふせい)または軸性キラリティー(英: axial chirality)は、分子が不斉中心(有機化合物のキラリティーの最も一般的な形)を持たないが、キラリティー軸(置換基の組がその鏡像と重ね合わせることができない空間的配置に固定されている軸)を有するキラリティーの特別な形式の一つである。軸不斉は、アリール-アリール結合の回転が制限されているアトロプ異性ビアリール化合物において最もよく見られる(例: ビフェニル化合物、1,1'-ビ-2-ナフトールといったビナフチル化合物、ジヒドロアントラセノン化合物など)[1]。軸不斉化合物の鏡像異性体は通常、RaおよびSaと表される[2]。この命名は正四面体型不斉中心で使われるものと同じカーン・インゴルド・プレローグ順位則に基づき、さらに「不斉軸に沿って見た場合に手前側にある置換基は奥側にある置換基よりも順位が高い」という規則が加わる。不斉軸を真横から見た時の、2つの「近い」置換基と2つの「遠い」置換基の順位が決められる。
- ^ Absolute stereochemistry of fungal metabolites: Icterinoidins A1 and B1, and atrovirins B1 and B2 Melvyn Gill and Peter M. Morgan Arkivoc (RI-1154C)2004 Online article
- ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版: (2006-) "axial chirality".
- ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版: (2006-) "helicity".
- ^ VLU: Additional Chirality Elements - Chemgapedia
軸不斉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 02:30 UTC 版)
ゴシポール分子内のナフタレン同士をつなぐ単結合は、通常の単結合とは違って回転が制限されているため、不斉炭素を1つも持っていないのにもかかわらず光学活性を有している。
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