トリフェニルホスフィン
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/20 15:40 UTC 版)
トリフェニルホスフィン | |
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Triphenylphosphane |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 603-35-0 ![]() |
PubChem | 11776 |
ChemSpider | 11283 ![]() |
EC番号 | 210-036-0 |
RTECS番号 | SZ3500000 |
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特性 | |
化学式 | C18H15P |
モル質量 | 262.29 g mol−1 |
外観 | 白色の固体 |
密度 | 1.1 g cm−3, 固体 |
融点 | 80 °C, 353 K, 176 °F |
沸点 | 377 °C, 650 K, 711 °F |
水への溶解度 | 溶けない |
屈折率 (nD) | 1.59; εr, etc. |
構造 | |
分子の形 | 三角錐形 |
双極子モーメント | 1.4 - 1.44 D [1] |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | JT Baker |
EU分類 | Not Listed |
Rフレーズ | R20 R22 R40 R43 R50 R53 |
Sフレーズ | S36 S37 S45 S57 S60 |
引火点 | 180 °C |
関連する物質 | |
関連するホスフィン | トリメチルホスフィン ホスフィン |
関連物質 | トリフェニルアミン トリフェニルアルシン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
トリフェニルホスフィン (triphenylphosphine) は、分子式 Ph3P(Ph はフェニル基を示す)で表される一般的な有機リン化合物である。IUPACではトリフェニルホスファン (triphenylphosphane) という名称が推奨されている。TPPと省略されることもある。空気に対しても比較的安定で、室温では結晶性の固体であり、ベンゼンなどの非極性有機溶媒に可溶である。
合成法
安価であり容易に入手可能であるが、実験室では三塩化リンと臭素化フェニルマグネシウムまたはフェニルリチウムを反応させることにより合成できる。工業的には三塩化リンとベンゼンのフリーデル・クラフツ反応で作られる。熱エタノールやイソプロピルアルコールから再結晶することができる。この精製法は、しばしばトリフェニルホスフィンが空気により徐々に酸化されてできるトリフェニルホスフィンオキシド (Ph3P=O) を取り除くために用いられる。
主な有機化学反応
トリフェニルホスフィンは有機合成で広く用いられている。ハロゲン化アルキルと反応させるとホスホニウム塩を与える。
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