ジクロロ(シメン)ルテニウムダイマー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/25 08:15 UTC 版)
ジクロロ(シメン)ルテニウムダイマー | |
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別称
ジクロロ(p-シメン)ルテニウム(II)ダイマー
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 52462-29-0 |
特性 | |
化学式 | C20H28Cl4Ru2 |
モル質量 | 612.39 g/mol |
外観 | 赤色の固体 |
融点 | 247-250 ℃ (分解) |
水への溶解度 | わずかに溶け、加水分解する |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ジクロロ(シメン)ルテニウムダイマー((Cymene)ruthenium dichloride dimer)は。化学式が[(cymene)RuCl2]2の有機金属化合物である。反磁性の赤色の固体で、有機合成化学にいて均一系触媒として使われる。
合成と反応
この化合物はフェランドレンと三塩化ルテニウム水和物との反応によって合成される[1]。加熱することにより は他のアレーンと入れ替わり、p-シメンを遊離する。また、ダイマー分子はルイス塩基が付加することによって容易に分裂する。
をキレートアニオン配位子のTsDPENHで処理すると、非対称な移動水素化触媒である(cymene)Ru(TsDPEN-H)を与える[2]。
脚注
- ^ Bennett, M. A.; Huang, T. N.; Matheson, T. W. , Smith, A. K. "(η6-Hexamethylbenzene)ruthenium Complexes", Inorganic Syntheses, 1982, volume 21, pages 74-8.
- ^ Takao Ikariya, Shohei Hashiguchi, Kunihiko Murata, and Ryoji Noyori (2005), “Preparation of Optically Active (R,R)-Hydrobenzoin from Benzoin or Benzil”, Org. Synth.: 10.
ジクロロ(シメン)ルテニウムダイマーと同じ種類の言葉
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