適応的なもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 00:41 UTC 版)
平行進化は、異なる分類群の生物において、似通った進化の方向性が見られる場合に、これを指していう言葉としてもよく使われている。そのような現象は、異なった系統の生物が、互いに似通ったニッチ(生態的地位)にいることで、似通った傾向の淘汰圧をかけられた場合に生じることがある。例えば哺乳類のイルカと爬虫類の魚竜が似通った姿をしていること、あるいは、モグラと昆虫のケラが似たような体型、よく似た前足を持つことを、平行進化の結果であるという。この場合、互いの相同性等は問わない。また、この結果として互いに似通った姿になることを、収斂(収斂進化)という。 収斂の例として有名なのが、多数の哺乳動物のうちの有胎盤類について、それと対応する有袋類がオーストラリア大陸でみられることである。オオカミに対応するフクロオオカミ、オセロットに対応するオグロフクロネコ、ウッドチャックに対応するウォンバットなどである。これらも、動物が似たような生活のしかたに適応していくために起こった平行進化の例である。
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