運動衰退以後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 05:12 UTC 版)
高度経済成長が進展するにつれ、運動の負の遺産を払拭するべく、歴史学会には「政治」を持ち込むことを忌避する動きが拡大した。遠山茂樹らが運動の総括を行うものの、結局国民的歴史学運動は歴史学会の傷痕として封印されてしまう。また、運動参加者が多くを語らず、歴史学者の世代交代も相俟って、運動で提起された民衆、民族の問題そのものが忘却されていった。 1960年には石母田が「『国民のための歴史学』おぼえがき」を公表、運動を自分なりに総括した上で、自己批判を行っている。石母田は1973年にパーキンソン病を患い、その後10年以上にわたる療養生活を経て、『中世的世界の形成』文庫版序文を書き終えた直後の1986年1月18日に死去した。
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