連続写像と不動点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/16 08:38 UTC 版)
二つの有向完備半順序集合 P, Q の間の写像が(スコット)連続であるとは、それが有向集合を有向集合へ写し、かつそれらの上限を保つことをいう。つまり、 D ⊂ P が有向ならば f(D) は Q の有向集合で、 任意の有向集合 D ⊂ P に対して f(sup D) = sup f(D) が成り立つ。 有向完備半順序集合の間の任意の連続写像は単調となることに注意。この連続性の概念は、スコット位相(英語版)によって誘導される位相的な連続性と同値である。 二つの有向完備半順序集合 P, Q の間の連続写像全体の成す集合 [P → Q] は、点ごとの順序を入れて再び有向完備半順序集合となり、またさらに Q が点付きならば点付き有向完備半順序集合になる。従って完備半順序集合とスコット連続写像の全体はデカルト閉圏を成す。 点付き完備半順序集合 (P, ⊥) 上の任意の単調(順序を保つ)自己写像 f は最小不動点を持つ。この f が連続ならば、この不動点は ⊥ の反復列 (⊥, f(⊥), f(f(⊥)), … fn(⊥), …) の上限に等しい(クリーネの不動点定理も参照)。
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