農業被害など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 02:10 UTC 版)
変形菌は微生物の捕食者であり、直接には動物や植物の病原体となる事はない。しかし、敷わらを施したりビニールハウスなどで湿度が高くなると、ときに変形菌が発生し、作物の幼い苗に這い上がってこれを窒息死させたり、イチゴやメロン、モロヘイヤ、レザーファーン (鑑賞用シダ) を汚損して害を与えることがある。またハイイロフクロホコリ (Physarum cinereum) が芝生に発生して美観を害し、管理者に嫌われることがある (右図9a)。 ブドウフウセンホコリ (キノコナカセホコリ、Badhamia utricularis) やイタモジホコリ (Physarum rigidum)、マンジュウドロホコリ (Enteridium lycoperdon) などの変形体は、ナメコやマイタケなどの栽培キノコを食害 (細胞外消化) することがある。 1973年、米国のダラスでは湿度が高かったため、芝生や電柱にススホコリ (モジホコリ目) の黄色い変形体 (右図9b) が多数発生し、エイリアンの襲撃と思われて大騒ぎとなったことがある。また近年、趣味としてのクワガタムシの飼育が広く行われているが、粉砕したシイタケ廃ほだ木(朽ち木マット)で満たしたプラスチック性飼育容器の中に、変形菌の変形体が突然出現し、飼育者を驚かせることがある。
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